Exercise and Lifestyle Improvement

運動と生活習慣の改善

運動と生活習慣の改善

運動と生活習慣の改善

糖尿病を治療する上で、適切な運動は血糖値や体重のコントロールに重要な役割を果たします。
糖尿病のコントロールが良くなることは合併症の予防にも繋がります。生活習慣の改善の一部として心がけてください。
こちらのページでは、糖尿病運動療法の効果や種類、運動をする上での注意点などについて説明します。
当院では、患者様の健康状態やライフスタイルに合わせた無理のないプランを提案し、継続できるようにサポートしています。


運動療法の効果と運動の種類

運動は糖尿病治療における重要な治療法で、運動は血糖値の改善に加えて以下のような良い効果がいくつかあります。

運動の効果

血糖値の改善 運動により筋肉や脂肪組織への糖の取り込みが促され、血糖値が改善します(急性効果)。
インスリン抵抗性の改善 インスリンが効きやすい状態になり、血糖値が改善します(慢性効果)。
減量効果 エネルギー摂取量と消費量のバランスが改善され、減量効果が期待できます。
血圧や脂質への影響 高血圧症や脂質異常症の改善にも有効です。動脈硬化リスクの提言から心血管疾患の予防につながります。
ストレス軽減

体を動かすことで気分転換やストレス解消につながり、日常生活のQOLを高めることができます。

推奨される運動の種類

運動は、有酸素運動とレジスタンス運動に分けられます。

いずれも血糖値の改善に有効ですが、両方行うことでさらに効果があります。

有酸素運動

酸素を体に取り込みながら、一定のペースで長く続けられる運動のことをいいます。

ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどの全身運動が当てはまります。

続けて行うことで、インスリンの効きがよくなる効果があります。

筋力トレーニング(レジスタンス運動)

筋肉に抵抗(レジスタンス)をかけて行う運動のことをいいます。

自重、ダンベルやエクササイズバンドなどの道具を使った運動、筋力向上トレーニングマシンなどの機器が当てはまります。

筋肉量を増やし、筋力を上げる効果があります。

効果的な運動の時間、頻度とタイミング

時間

糖質と脂肪酸の効率のよい燃焼のために、20分以上続けることが望ましいとされています。

ただし、難しい場合は20分未満で1日に数回に分割することも可能です。

中強度の運動を週に150分以上行うことを目指しましょう。
頻度

有酸素運動は、運動をしない日が2日間以上続かないように行いましょう。

レジスタンス運動は、連続しない日程で週に23日行いましょう。
タイミング

食後1時間頃に行うと食後の血糖改善につながります。

難しい場合は、実生活の中で実施可能な時間に行うようにしましょう。

運動を行う時の注意点

安全に運動を行うためのポイント

  • 血糖測定が可能な方は運動前に血糖値を確認する。低血糖や高血糖の場合は運動を控える。
  • インスリン注射や、インスリン分泌促進薬で治療中の場合は、ブドウ糖やジュースを携帯する。低血糖症状を感じたときにすぐ対応できるようにしておく。

運動を禁止あるいは制限した方がよい場合

  • 増殖前網膜症以上の糖尿病網膜症がある場合
  • 進行した糖尿病腎症がある場合
  • 空腹時血糖値が250mg/dl以上もしくは、尿ケトン体陽性の場合
  • 進行した末梢神経障害あるいは、自律神経障害がある場合
  • 虚血性心疾患や心肺機能に障害がある場合(主治医の確認が必要です)

当院のサポート体制

患者様に寄り添った運動指導

  • 専門の医師が患者様一人ひとりに適した運動プランを作成します。
  • 運動療法が続けやすくなるコツをアドバイスします。

よくある質問(Q&A)

運動が苦手なのですが、大丈夫ですか?
まずはウォーキングや軽いストレッチから始めてみましょう。当院では、無理なく続けられるプランを提案しています。
運動をどのタイミングで行えばよいですか?
食後1時間が理想的です。ただし、生活リズムに合わせて無理のない時間帯を選ぶことが大切です。
どの程度運動すれば効果がありますか?
有酸素運動は中強度で週に150分以上かそれ以上行うことが勧められています。運動を行う時間が取れない場合でも、日常生活活動によるエネルギー消費を増やすことが効果的です。普段の生活の中に体を動かすことを取り入れるようにしましょう。

運動と生活習慣の改善で糖尿病をコントロール

適切な運動と健康的な生活習慣の改善は、糖尿病治療の成功に大きく寄与します。
当院では、患者様に寄り添いながら、最適な方法をご提案します。
運動や生活習慣の見直しに関するご相談は、ぜひ当院にお任せください。
健康的で快適な生活をサポートいたします。

著者

この記事の監修者
吉良 文孝 医師

さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 理事長

主な経歴

  • 平成15年:東京慈恵会医科大学 卒業
  • 平成15年:東京警察病院 勤務
  • 平成23年:JCHO東京新宿メディカルセンター 勤務
  • 平成29年:株式会社サイキンソー CMEO 就任
  • 平成30年:東長崎駅前内科クリニック 開院
  • 令和3年:さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 開院

専門資格

  • 日本内科学会 認定内科医
  • 日本消化器病学会 消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 内視鏡専門医
  • 日本肝臓学会 肝臓専門医
  • 日本糖尿病学会 会員
  • 日本抗加齢学会 会員

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