コラム
なぜ体重管理が必要なの?
皆さんは、体重をどのくらいの頻度で測っていますか?
今回は、体重管理がなぜ大切なのか、目標となる体重の考え方、そして肥満と肥満症の違いについてご紹介します。
普段の診察では、体重管理の指標としてBMIがよく使われています。
▼BMIの計算式
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
日本人では、BMI 18.5未満が「低体重」、25以上が「肥満」、22が「標準体重」とされています。
ただし、「肥満=すぐに病気」ではありません。
肥満が原因もしくは関係して、減量が必要な病気がある場合に「肥満症」と診断されます。肥満症に含まれる主な病気は、以下のようなものがあります。
・耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常など)
・脂質異常症
・高血圧
・高尿酸血症・痛風
・冠動脈疾患
・脳梗塞・一過性脳虚血発作
・非アルコール性脂肪性肝疾患
・月経異常・女性不妊
・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
・運動器疾患(変形性関節症、変形性脊椎症)
・肥満関連腎臓病
肥満症は、治療の対象となる疾患です。体重管理は、こうした病気の予防・改善につながります。
まずは、体重を測る習慣をつけることから始めてみましょう。体重は1日の中でも変動しますので、朝起きて排尿を済ませた後に測るのがお勧めです。
また健診で「血糖値が高い」「血圧が高め」などの指摘を受けた方も、体重との関係があるかもしれません。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。当院では、1人ひとりの状態にあわせて、無理のない改善方法をご提案しています。