Symptoms and Diagnosis

糖尿病の症状と診断

糖尿病の主な症状

糖尿病は「サイレント・キラー」と呼ばれるほど、自覚症状が少ない病気です。
しかし、血糖値の高い状態が継続するにつれて、以下のような症状が現れることがあります。

糖尿病の主な症状

初期症状

喉の渇きや多飲 血糖値が高いと、異常な喉の渇きを感じることがあります。
頻尿 余分な糖が尿と一緒に排出されるため、排尿回数が増加します。
体重減少 血糖値が高い状態が続くと、体が脂肪や筋肉を分解してエネルギーを得るため、食欲が変わらなくても体重が減少することがあります。
全身のだるさや疲労感 エネルギーが細胞に十分に取り込まれず、慢性的な疲労感を感じます。

進行した場合の症状

視力の低下 高血糖による網膜への影響で、ぼやけた視界や視力低下が起こることがあります。
手足のしびれや痛み 高血糖が末梢神経にダメージを与え、神経障害が起きることがあります。
傷が治りにくい 血管の損傷により、血液循環が悪化し、皮膚の傷が治りにくくなることがあります。

症状が現れる前に気づくことが重要

多くの糖尿病患者は、健康診断や定期的な検査で血糖値の異常を指摘されることで病気に気づきます。症状が現れてからでは、すでに合併症が進行している場合があるため、早期の発見が健康維持の鍵です。


糖尿病の診断方法

糖尿病の診断は、血液検査を中心に行います。以下は代表的な検査項目です。

空腹時血糖値

分類 血糖値 (mg/dl)
正常値 70~99
糖尿病が疑われる値 126以上

空腹時血糖値は、糖尿病診断の基本となる指標です。

ヘモグロビンA1c (HbA1c)

分類 HbA1c (%)
正常値 4.6~5.6
糖尿病が疑われる値 6.5以上

HbA1cは過去1~2か月間の平均血糖値を反映し、糖尿病の診断および治療の評価に重要です。

75g経口ブドウ糖負荷試験 (OGTT)

検査内容 基準値
ブドウ糖摂取後、血糖値の変化を測定
2時間後血糖値 200mg/dl 以上で糖尿病と診断

随時血糖値

検査の特徴 基準値
食事の影響を受けない検査
血糖値 200mg/dl 以上で糖尿病が疑われる

診断後のステップ

詳細な評価 合併症の有無や病態の進行度を確認します。
治療計画の立案 食事療法、運動療法、必要に応じた薬物療法を組み合わせた個別プランを作成します。
定期的なフォローアップ 血糖値やHbA1cを定期的にチェックし、治療効果を確認します。

早期発見のためにできること

糖尿病の症状は見逃されがちです。以下の行動を習慣化し、健康管理を心がけましょう。

  • 定期的な健康診断を受ける
  • 自覚症状がなくても血糖値をチェック
  • 生活習慣を見直す

糖尿病に関する不安がある方は、ぜひ専門医にご相談ください。
当院では、早期発見から治療、予防まで一貫したサポートを提供しています。


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