hashimoto

橋本病

橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病は、免疫の異常によって甲状腺に慢性的に炎症が生じることで起こる自己免疫疾患です。
この病気では、甲状腺の機能が低下し、体に必要な甲状腺ホルモンが十分に作られなくなることがあります。
しかし、適切な治療を行うことで、症状を管理し、生活の質を向上させることが可能です。


主な症状

橋本病の症状は、甲状腺ホルモンの不足によって引き起こされます。以下のような症状が現れることがあります。

疲れやすい エネルギー不足により、日常生活でも強い疲労感を感じることがあります。
体重増加 食事量が変わらないにもかかわらず体重が増えることがあります。
寒がり 体温調節が難しく、寒さを強く感じるようになります。
便秘 消化機能が低下し、便秘になることがあります。
その他 むくみ、乾燥肌、脱毛、気分の落ち込み、抑うつ症状なども見られる場合があります。

症状は徐々に進行するため、最初は気づきにくいことが多いですが、早期の診断と治療が重要です。


診断方法

橋本病の診断には、以下の検査を行います。

血液検査

  • TSH(甲状腺刺激ホルモン)

    高値を示します。

  • FT3, FT4(甲状腺ホルモン)

    低値を示すことが多いです。

  • 抗甲状腺抗体

    抗TPO抗体や抗サイログロブリン抗体の値を確認します。

超音波検査(甲状腺エコー)

甲状腺の大きさや内部の状態を確認するために、超音波検査を行います。腫れや炎症の有無、組織の変化などを評価します。

これらの検査結果を総合的に判断して診断を行います。


治療法

橋本病の治療は、甲状腺ホルモンの不足を補うことを目的としています。主な治療法は以下の通りです。

ホルモン補充療法

  • レボチロキシン(甲状腺ホルモン製剤)を服用します。
  • 不足している甲状腺ホルモンを補い、体内のホルモンバランスを整えます。
  • 投与量は個人の症状や血液検査の結果に基づいて調整されます。

ホルモン補充療法は安全性が高く、適切に管理することで症状の改善が期待できます。


治療後のフォローアップ

橋本病は慢性的な疾患であるため、治療後も継続的な管理が必要です。主なフォローアップ内容は以下の通りです。

  • ホルモン値のチェック

    定期的に血液検査を行い、TSHやFT4の値を確認します。薬の効果や必要量を評価し、必要に応じて投与量を調整します。

  • 症状の確認

    疲労感や体重変化などの症状が改善しているかをチェックします。


当クリニックのサポート

橋本病の治療と管理には専門的な診療が欠かせません。当クリニックでは、患者さま一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた治療計画を提案し、長期的な健康管理をサポートします。また、治療後のフォローアップや生活習慣のアドバイスも充実しています。気になる症状がある方や治療についてご相談されたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

電話 予約 和光内科 糖尿病専門サイト